鮮やかな色々

FANTASIAはネタバレ無しで見て欲しかったので便宜上作った感じ。もう使わないかな…

アニメWUG振り返るやつ

 

こんばんは、古屋敷といいます。 

Wake Up, Girls! Advent Calendar 2018 - Adventarの4日目です。

今年はHOMEツアーが続いておりますが、12月はWUGフェスのイメージがありますね。WUG単独公演とは異なり、I-1とネクストストームが参加するこのフェスはアニメの世界が色濃く出てるように感じました。

ということで私がWUGを好きになったきっかけであるアニメ版で好きなシーンを挙げてみようかなと思います。

 

2話

この話を見た勢いでWUG面白いなって思ってBtBまで一気に行った感じがします。大好き。

岡本のみゅーちゃんは敬語キャラですけど「違うよ、こんなのじゃないよ」と素の口調が出てるのが貴重ですね。みゅーが考えたアイドルっぽい立ち居振る舞いのひとつが敬語キャラってことなんだと思う。曖昧なことを言い切ってる所にみゅーのアイドル観の強固さや真剣さが伺えます。

後半のメイドin仙台でのステージがこの作品のアイドルの根幹に触れてる気がしてます。どんなに規模が小さくても、ちゃんと岡本未夕の活動を追ってるファンが居て、応援を受けて「こんどは私の番」と、それをステージ上で返してゆく。これがこの作品のアイドルというものの最小単位なんだと思ってます。きっとここがBeyond the Bottomの終盤の円陣「元気を届け、元気を貰おう」に繋がってる。

ファンが居ないとアイドルという概念は成立しないから、この作品はアイドルオタクの姿とか、周りで支える人の姿も描写されてる。

 

12話

無印の集大成となるお話ですね。怪我してる七瀬よっぴーに「遅れまくりじゃん」と不愉快な感じに言うナノカスが貴重。他のシーンでは飄々としてますがI-1としてのプライドを感じます。

林田藍里のときも今回の七瀬佳乃のときもそうだけど、まゆしぃにとっては切り捨てるって判断をした結果が芹香の抜けたI-1clubなんだなあ。しほっちに食って掛かる菊間夏夜たんは仲間を守るために警戒してる感じがあって良い。

白木さんの演説に対して真剣に聞き入るしほっち。「やっとアイドルが好きになれそう」というまゆしぃの言葉を受けて彼女もアイドルとしての在り方を模索しているのかもしれませんね。

そしてステージに立つ7人。I-1ファンが多いのでアウェー感がすごくてきっとまゆしぃ一人ではここに居られなかったと思うんだけど、今度はよっぴーやみんながそれを支えるんですよね。

サビ前のよっぴーのジャンプは当然やめといたほうがよくて、そのためにフォーメーションとかいじってたんだけどそれでも跳ぶ価値があったというか、その瞬間その場所にしか無いもののために跳んだんだと思う。ライブはそういうものだと思ってるしこのシーンはそれがよく出てると思う。この後よっぴーを支えるかやたんとみにゃみ、「それは楽じゃないけど」でポーズを決める7人の姿に涙する。「だって君がそばにいるから」の君ってワグナーを指すと思うんだけど彼女たち7人もまたワグナーなんですよね…

で、よく見る大田さんの泣き顔。この画像見てずっと気になってたのがWUGを見たきっかけなんですよね。オタクの描写が精密すぎて自分もイベントとかで感動してるときとかまさにこういう表情してるわ…って思って。

もう一つ気になってるところがあって最後のシーン岡本未夕ちゃんが「まゆしぃも、ほんとはあそこに立っていたんですよね」ってセリフ。他意は無いのかもしれないけど、「まゆしぃI-1に未練があるんじゃないの」って切り込む意味が含まれてそうな気もする

 

言の葉 青葉について

無印ED「言の葉 青葉」も作品の根幹に関わる世界観を含んでると思ってて、仙台の街でWUGが過ごす情景もですけど、サビの部分の「青葉は咲く 季節は変わっても」「言葉にはできない ただずっと一緒にいよう」という部分に特にテーマがあると思う。

直接的には震災で傷ついた人たちへ、とも取れるんですけど、もっと広い意味で…傷ついてなにかを失った人に、ただ寄り添うっていうこの作品、そしてユニットの在り方を感じます。「がんばってねと 簡単に言えない」から、彼女たちはステージの上から、ただ寄り添ってくれていた。

 

青春の影

松田さんが昔の仲間と飲むところが大好きなんですよね。ニヤニヤしてるみゅーちゃんも可愛い。松田さあ、WUGの写真持ち歩いてるんですね。なんやかんやWUG大好きなんだよな。最初はアイドルに興味なかった松田が「俺もこのままじゃいけない」って思うようになってて、松田は一旦なにかを失って、WUGと一緒に過ごしてそれを取り戻した…のか新たな何かを見つけたんだなあって思う。そして松田の友達の「夢には届かなかったけど、続けていくことが大事だと思ってるんだ」って地味だけど屈指のセリフだと思う。夢見たことが手に入らなくても、好きでいて、別の形で続けてゆく。続けることが一番難しくて大事だしな。今年のあいちゃんソロイベも思い出します。

丹下社長と白木さんがお話するシーンも良いですね。白木さんの行動原理の一端がようやくつかめた気がします。セイント40があったから今のI-1があるんだろうな…セイント40の写真を用意してるの上記の松田と似たような感覚を受ける。

中盤の白木さんの演説。この作品は色んな人のアイドル論が語られたりファンや周囲の人間からの目線が入ってきて、そういった周りの姿も通してアイドルという概念が浮かび上がってるように感じます。ここでは「代わりに自分の夢を託す存在」というI-1の根底が語られてて、白木さんがアイドルに何を見ているのか垣間見えますね。I-1は、アイドルは、誰かの夢を背負って立てるような、人間を超越した存在に見えなければならない。アイドルはどん底にいる人間でも背負っていける存在になれると信じているんだなあ、白木さんもそういう経験があるのかなあ。白木さんはセイント40という夢を一旦失ったのかもしれないですね。

WUGの逆境。早坂さんに直談判しに行く松田。「なぜあいつらに曲をくれたり、レッスンしてくれたりしたんですか」に答えない早坂さんに迷いみたいなのが見えます。最初は飽きるまでいろいろやってその後は知らんくらいの気持ちだったのかもしれないけど、この松田の問いかけでWUGを見て何かを感じたことを思い出してしまったんじゃないだろうか。カルロスに様子聞いたりしてるしなんかやんや気になって心配してるのが早坂さんWUG大好きかよ…ってなりました。

その後大田組が話してる「東京の奴らは彼女たちの軌跡を知らないんだ」ってセリフがなんだか印象に残る。大きな舞台に立つにはバックグラウンドとか関係なしに、歌とかダンスとかステージとかそういった一瞬だけで目を引けないといけないのかもなあ…と思いました。僕も興味ないアーティストの背景とか知ろうとも思わないしな…

最後の、少女交響曲をWUGに渡す早坂さんのシーン。この曲で再起をはかる、ってところで青春の影は終わりますね。少女交響曲って歌詞も早坂さんが書いたのかなあ、だとしたら早坂さんWUG好きすぎだろ…そんな早坂さんが好き…とにかく、きっと早坂さんもWUGに見た何かを諦めきれなくてこの選択をしたんだと思います。

 

BtBはすぐに見れない…ので飛ばします。青春の影までに仕込んだぜんぶの総決算って感じですね。とにかく高密度で進む。祭典の楽屋でりかっちがしほっちに声を掛ける一瞬に詰め込まれた物語が高密度すぎてふらふらする。

 

新章5話

同じ夢を見てる。ドラマ中の設定であり、まゆとしほがアイドルとして同じ夢を見てるってのはもちろんですが、それだけじゃなく、アイドルに関わる全ての存在が同じ夢を見てるみたいなそういう意味合いも含まれてるのかなと思ってます。青春の影の白木さんの話とも関わると思いますが、アイドルという概念に見る夢、みたいな感じ。ここはすごい何層にも折り重なった複雑な作りになってますよね…難しい

無印は様々な立場でのアイドルが描かれ、新章はアイドル間の関わり、交流が少しずつ濃くなってて、ちゃんと物語は進んでゆくんだなあと思いました。

「しほって、実は凝り性だもんね」ってセリフ、昔から知ってるから言えるんですよね。ライバルなのはそうなんだけど、BtBの物語を経ることでそれだけじゃない面も全面に出てきたと思います。続きものだからこそだなあ。

絵を自分で描くことを提案するしほっち。絵って対象を見ないと描けないものだし、ヨウコ=まゆをちゃんと見ることができるようになったって象徴でもあるのかな。君とプログレス/JWのジャケットとも通づるところがあると思う。

 

新章13話

Vドル。Vtuberみたいなものと捉えてるんですけど全国ドーム同時は良いですね、生身のアイドルにはできない強み。長距離遠征しなくてもほぼ劣化無しに最新のコンテンツを楽しめるのは助かるなあ。

それぞれできることを一生懸命やるっていうのはWUGメンバーひとりひとりだけじゃなく、それぞれのアイドルユニットにも当てはまるように感じます。それを繋げていったのがWake Up,Idols!という新章の一つの終着点なんだなあ。マキナXというソリューションがあれば他のアイドルは不要、とする論にたいして島田真夢が「違う」と言い切ったのはこういうところなのかもしれない。誰かにとって大切なアイドルに代わりは居ない。巧拙じゃなくその子が一生懸命やってる姿に胸を打たれ偶像を見るのか。

あとメドレーのときの3DCGけっこうこれすごいですよね。見入る。息が白かったり指先が赤くなっていったりかなり細かくて。

最後、アイドルの祭典の復活を宣言する白木さん。新章の物語を経てこの祭典はBtB以前とはきっと意味が変わってるはず。「これが私の答えだ」というセリフもありますし、この祭典がどういう意味を持つのか見たいですね。

センター争いは、いつからかI-1clubというユニットの内部のものになっていた。I-1のセンターはすべてのアイドルの頂点に立つ存在でなければならない。萌歌は名ばかりのセンターを辞退し、新たな祭典を通して真のセンターポジションを目指してゆくんだなあ…彼女の今後に幸あれ。ここよくできてると思います。

 

おわりに

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

アニメ見返しながらがーっと書いていったので読みにくかったかとも思いますが、アドベントカレンダーをきっかけにあんまり見返せてなかった新章について少し考え始めることができて良かったです。

この記事書いてるときに舞台「青葉の軌跡」が届いたので見てました。アニメ見返してても思いましたが、2次元の登場人物を見ているのか3次元の実際の役者さんを見ているのかどちらか分からなくなるようなこの感覚は、登場人物と役者がそれぞれ魂を少し分かちあった存在だからかな。稀有なものだとおもいます。いまWUGのライブにいくと青山吉能ー!ってなるけど最初に見に行ったライブはこの子は間違いなく七瀬佳乃だ!って思ったもの。二次WUGと三次WUGがともに歩いてきたから、やっぱりこのふたつは道がつながってるように感じるんですね。

 

今週末はHOMEツアー岩手ですね。寒そうなので気をつけましょう。おつです。